「えーーいいなぁ!ね、純恋ちゃん、一口飲ませて?」

ピョンっと麻飛くんが私の隣にやってくる。

えっ?!

それって……か、間接キスになるってことだよね!?あのエンプの麻飛くんと!!

「俺のコーラもあげるからさ」

「えっと……」

「ちょっとだけ!お願い!」

と顔の前でパチンと手を合わせる麻飛くん。

「麻飛、純恋ちゃん困ってるよ。ごめんね、純恋ちゃん。麻飛、ひとの食べてるものとかすぐ欲しがる癖あって」

と唯十くんが眉尻を下げて謝る。

「いや、その、全然!大丈夫、なんですけどっ」

麻飛くんは、そういうの気にしないのかな……なんて思いながら口籠もっていると。

「あー!もしかして間接キス気にしてる?嫌だった?」

なんて麻飛くんがど直球で聞いてくるから。
たちまち顔が熱くなる。