駅に着くと

「あ、凛斗〜」

ちょうど母さんたちが
   出てくるところだった。

3人とも買い物袋を2.3個ずつ持っている。

「持って」

荷物を3個持つと待ちきれないように
          母さんが話し出した。

「みっちゃんは何を着ても可愛いわね。癒されるわぁ」

「はいありがとうございます」

照れたように福原が元気よく返事をする。

ちょうど福原と進斗が話し始めた
タイミングで母さんが話しかけてきた。

「みっちゃん可愛いわね。学校で一番可愛いんじゃない?」

そう聞いてくる母さんにそれは美音だろ。
と心の中でつぶやく。

「将来性あるわよ。これからさらに可愛くなると思う。」

「恋は人を可愛くするって言うしね。」
耳元で囁かれる。

まさか母さんも、
福原の好きな人が俺って知っているのか。

「そんなことは表情でわかるわよ。あ、みっちゃんは言ってないわよ。」

進斗と能天気に喋っている福原。
母が知っていることを考えると

頭が痛くなった。