「いってらっしゃーい」

おばさんに送り出されて家を出る。

歩いている最中、桜沢くんは無言だった。
駅まで行くと

「一緒なのはここまでな。帰りもそこのベンチで待ち合わせだ。噂になると困るから。」

私を置いてスタスタ歩いていってしまった。

「はあ」

思わずタメ息がもれる。

めっちゃ嫌われてるじゃん私。

こんなんになるんだったら告白なんてしなきゃ良かった。

告白しなければ普通に接してもらえたかもしれないのに。

そのまま電車に乗ると
2駅目で早乙女さんが乗ってきた。

相変わらず超絶美人だ。

私を見つけると私のことを驚いたように
まじまじと見つめる。

私と目が合っていることに気づくと
キツくにらまれた。

な、何よ。

思わず目をそらすと

いつもの景色ではなく、
見慣れない街並みが見える。

夢中になって見ていると

「御星〜御星〜」

いつのまにか学校のの最寄駅についていた。