「…ようやく会えましたわね?伶士。…卒業式以来ですか?」



そう言いながら、舞絵は俺にジリジリと詰めよってくる。

…無理もない。

付き合いの長い舞絵にでさえ、何も言わずに俺は北桜学園を去ったのだ。

その後のお呼びだしも『部活が忙しい』と、全てお断りしていたし。



…でも、だからって。

パーティーに乗り込んでくるか?!



そんな舞絵は、いかにも不服そうな表情で俺の前に立ちはだかる。



「…さあ、伶士。早速ですが、私が何を言いたいのかはお分かりですね?」

「え…」

「何故、私達に何も言わずに北桜学園を出ていったのですか…?」



最初っから、ズバリと核心を…!



トレードマークのいかにもお嬢様口調で、舞絵は更に詰めよってくる。

目付きといい、これは相当お怒りだ。

まずいぞ…。



でも、逃がしてもらえるワケでもなく。



「…さあ!言い訳聞きましょうか!」



やばっ…!