「…で、どう?お味の程は?」
「…何ですかぁっ!この男らしいこってり豪快な美味さわぁぁっ!」
「独特な食リポだね。気に入って貰えてよかった」
…俺と菩提さんが、濱岡屋ラーメンで和気あいあいしている頃。
不穏な悲鳴が…響いていた。
「ど、どうするんだよ!こんなことになっちまって!」
「し、知るか!俺達に…俺達を不快にさせた存在なんだよこいつは!どいつもこいつも…俺達を何だと思ってるんだ!」
横になったまま、動かなくなった身体の。
傷口から滴る血は、なぜか少なくーーー。
「…俺達じゃない!…こいつがやったんだ!この…バケモノだ!」
罵声に反応したかのように、耳障りな悲鳴は、響く。
それは、神経を逆撫でするには、十分。
「…ちっ!変な声だすな!うるせえな!」
よどめいて、濁る感情。
現実からかけ離れた、麻痺する脳内。
「…俺達は、選ばれた人間だ。バレるわけがない。捕まるわけがない!」
堕ちていくには、もう十分。
不穏な悲鳴と罪は、もう消えないはず。
その罪と罰は、何時かーーー。
俺のボディガードは陰陽師。
~第二幕・幸福論~
★fin★
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