肩をガシッと掴まれ、顔をグイッと近付けてくる。

わっ!や、ヤクザに殺られる!

…しかし、怒られるのかと思いきや。



「…こうなったら、キミ!…キミ、セックスしたことあるよね?ね?まーさーか、そのきゃわゆいイケメンなお顔で女未経験なんて、ないよねー?」

「えっ…」

「もし、よかったらあのお姉さんの相手してくんねえかな?なぁ?なぁ?」

「えぇっ!」

俺が、沙羅先輩と?!

な、何でそうなるんだ!


「ホントは僕がキミを抱きたい。だけど、その気持ちを腹を切る程抑えてお頼み申してるんだよ…ね?」


ね?って…この人、今、どさくさ紛れに変なこと言ったよね?!

俺を抱きたい?…ぶふぅぅっ!

息が一瞬止まったわ!

抱くのも抱かれるのもお断りだよ…チッキショー!


「そうでやんす!…少年よ!ここは大人しく兄貴の指示に従うべきでやんす!兄貴のことは構わなくていいでやんす!兄貴はキミの裸とその下を見れるだけで、気持ちいい妄想が出来るでやんすよ!」

「は、はぁっ?!」

子分のやんす、随分爆弾発言ぶちかましてくれるな?!

とんでもない根性だ!