二人のニューハーフに軽く凌辱された俺は、言葉もでない…。

何だか疲れた。

聞き込み調査も楽じゃないな。

…しかし、中には更に楽じゃない状況が待っているとも知らず。



「ここ…知ってるとこ?」



ようやく息が落ち着き、なずなに事情を問う。



「うん。親父がしょっちゅう通ってた」

「親父さんが?」

「支配人とママと仲良しで。週1、2は通ってた。たまに剣軌連れてったり、あ、橘しゃちよーとも来てるよ」

「え?親父?」

何で?




中に入ると、そこは…暗がりのフロアを煌びやかな色とりどりの照明が照らしていて。

紫で統一された、ベロアのソファーのボックス席があちこちに多数。

そして、真ん中にはどでかいステージがバーンと。

今まで聞き込みしてきた、小ぢんまりとしたスナック、バーとは違い、一層の華やかさがある。

その迫力に圧倒され、ほぉーと感心して見惚れてしまう。