「でも、カッコよかったよ、むー。一生懸命ヤロー共のために働いてるおまえ」

「なずぽ…」

「ガングロだけどな。天然ブリの照り焼き。日サロいらずでいーじゃん。むーは美白より黒肌が似合ってる。いひひ」

「あほ」



やんちゃに笑うなずなに、口を尖らせながらも「…ったく」と呟き、長いため息を吐いた。



「…まあ?」



そう言って、なずなの方を見る。



「…最近はホントなずぽも忙しいから、構ってくんねえし?」

「すまん」

「みっちょも、カレシできちゃってかまわれなくなってきとるしな。ぼっちだし?わっち」

「…むーてめえぇぇ!それをここで言うなぁぁっ!伶士殿の前で、私にカレシができたとか言うなぁぁっ!」

「おめえがカレシ出来ようが、伶士殿には何の関係もないぞ。おまえがなずぽを追いかけ回していた椎名とチョコレートディスコに行って、盛り上がってその日のうちに付き合ってヤッちまった話なんぞ、伶士殿には何の関係もない。みっちょが椎名を『かけるん♪』と呼んでることも何の関係もない」

「…洗いざらい全部バラすなこのブリテリがぁぁっ!死ねえぇっ!」

椎名先輩とみっちょが?

マジか。