俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~


だから、マネの勧誘…。



「って、何で俺達も一緒に」

「チームのエースと次期キャプテンも一緒にお願いしに行くよ!だとよ」

「でも、うちのマネは経験者じゃないとダメなんだろ?だから美森が一人で…」

「それが、マネ経験者いたんだとよ」

「えっ!」

「で、美森一人で行ったら断られたから、今度は俺達を連れてもう一度懇願しに行くんだとよ」

「へぇ…」

一回断られてんだろ?

俺達が同伴してお願いしに行ったところで、何か変わりあんだろか。



しかし、せっかく美森が元気出してんだ。

ちょっとぐらいなら付き合ってやるか。



「…で、何組の女子?」

「三組だって」

「へぇー。輝樹と一緒」



廊下を歩いて美森の後を追うが。

先に行った美森は、なぜか六組の前で足を止めている。

そのままの位置から六組の中を見ているようだ。



「おいおい。三組だろって」

「本日はここにいましたわ…!」



美森はそう呟くと、中へずんずんと入っていく。


え?六組に?



…あ、おいおい。一人で突っ走るな!

こっちはその相手がどこの誰かかもわからないと言うに!