「…っつーか、急にキレんなよ。これだからおとなしいヤツはおっかねぇ」
「何っ!…すぐキレる危険な大人みたいな言い方すな!…大体、俺が『断った』とか言ってるけど、俺がいつおまえの誘いを断ったってんだよ!」
「は?だって部活のみんなと予定あったんだろ?だからアンナカさんと一緒に…」
「予定はあったけども!…夕方までだから、行けるって!行けるって俺は言いたかったんだぁっ!なのに、なのにおまえわぁぁっ!」
「はぁ?おまえそんなこと言ったか?」
「言おうとしたら、電話切りやがったじゃねぇかよ!人の話ろくすっぽ聞かず!」
「え。そーだっけ」
「そうだよ!…なのに、あたかも俺が行きませーん!言ったみたいな言い方しやがって!しかも、連れてこなくて良かった?断られて良かった?…俺、どんな扱いされてんのよ!」
「っつーか、何でそんなにムキになってんだよ」
「ムキにもなるわ!なのに、連れてこなくて良かったとか、断られて良かったとか、俺いったい何なワケ?!」
「………」
「あ…」
シラッとした視線を向けられて、俺の勢いが死んでしまった。
ああぁぁ…そんな目で見るな。



