俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~


「しかしおまえも目が高いね?なずに惚れるなんてな?面食い?」

「ち、ちがっ…」

「違う?何が?なずを好きなこと?それとも面食い?…この状況でどっちを否定しても、信憑性ないよなー?クックッ…」

「なっ…!」



この男、性格悪っ…!

本当に、腕っぷしだけでなく、お口も強いようだ。



すっぱ抜かれて、心拍数がドクドクと上昇している。

怒りなのか、照れなのか。

…こいつ!

バレた。バレた。バレた…!

腹立たしい…!



イラッとしてヤツを睨み付けるが、ヤツはそんな俺の視線なんか気にせず、スマホの画面を見ている。



「おっ。もう時間だ。…てなわけで、俺はもう帰る。じゃあな?恋するDK?」



お帰りも突然?!



「か、帰るんですか」

「もう行かないと間に合わない。あ、頼智によろしく言っといてくれよー?」

じゃ、と手を挙げて、最後は爽やかに去っていく。

ちょうどなずなが戻ってきて、竜堂と鉢合わせた。