俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~


「…へぇ?」



竜堂は何故かさっきより怪しい笑みを俺に向けてくる。

ちょっと悪そう。

爽やかな見た目のくせに。



そして、そのままなぜかこっちに近付いてくる。

悪い笑みを浮かべながら。



「…じゃあ、君はなずを追い掛けてここにやってきたというワケか」

「それは…え、は、はぁっ?!」



真実を当てられるという予想だにしない発言を投げ掛けられ、体をビクッと震わせ声をあげてしまう。

思わず振り返ると、ヤツのニヤニヤとした冷やかしの笑みを向けられていた。



「そのリアクション…本当らしいな?」

「な、な、何をっ!」

「いやー。殺気向けられて着いて来てんな?って思ってたんだよ。なずは敵の気を探るのに必死で気付いて無かったみたいだけどなぁ?」

そして、クックッ…と、笑っている。



「どーせ、なずと俺がデートしてるとか思って、気になって後つけてたんだろ?まさかカレシか?なんて思ってたんだろー?…可愛いな?高校生」



はっ!…バレてる!

と、いうか。

尾行していたこともバレてた…!



侮るべからず、能力者…!