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「…で?いつ頃アイツは魔界から戻ってかきたんだ?」



俺を差し置いて(…)二人は話し込んでいる。

俺の存在忘れてねえか?!

と、怒りたいところだが、事情がよく分からないそっちの話なので、黙って聞いているしかなかった。



「久々に接触したのが…昨年の秋。橘しゃちょーからの大ヤマで…」

すると、なずながこっちをチラッと見る。

あ…。

「…あぁ?さっきの話か。社長の愛人の生き霊が息子を…って、こいつ、橘社長の息子?」

「うん」

「へぇ…似てねえな」

コメントするな。イラッとする。

こいつ言うな。失礼な。



「しかし、あの不健康ヤローも橘社長大好きだな。二年近く魔界に姿くらまして戻ってきた途端、社長に絡みに行くとは」

「…もう、しゃちょーには手出しさせないよ」

「まあ?俺達のスポンサーだから、牽制かけとけぐらいに考えたんだろ。でも、橘社長に絡んでったら、音宮に気付かれるって頭になかったのかね」

「…アイツ、かまってちゃんだから」

「きもっ」


二人の会話を聞いていたが…。

親父が『俺達のスポンサー』?

何の?