俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

あまりにも激しいその不快感に、たいして意味のない叫び声を心の中であげる。

ヤバい。顔がビキビキと引きつってきた。


「伶士さま、ヒドイお顔になってますよ?どうなさいました?」

「いや、なんでもない…」

ホント、あまり気にしないで…。



…それからというもの。

家に帰って時間がたっても、その事が頭から離れない。

思い出しては、ソワソワと気になったり、イケボ男のことを考えてはイライラムカムカし、意味のない雄叫びを心の中であげたり。

だからと言って、気にするなと話を打ち切られた以上、その話題をなずなに吹っ掛けることも出来ない。

激しくジレンマに襲われ、夜はあまり眠れなかった。



まさか…まさか!

そのイケボ男と今もどころか、一晩一緒に過ごすとかじゃねえだろな?!

(↑この怒りがメインだったりする)



なんだよ、俺…。

何でこんなに怒ってんの…。



たまに、自己嫌悪に陥り、ずーんと落ち込んだ。

これは、失態だ…。