俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~


一際派手な上に、廊下で騒いでるとなりゃすれ違う生徒がチラチラと通りすがりに見ていく。

ここで出会ってしまった、我が学年名物のギャル三人組だ。

そのうちの一人は…なずな。

ついでに、みっちょ、むー。



偶然出くわす度に、胸がドキッとさせられる。

何故なら、なずなは。

今現在、俺のすきな人であり…。



ギャル三人組は、周りを気にすることなく、みっちょのアガったテンションに付き合わされている様子。



「…『チョコレートディスコ』?デパートの催事か」

「チョコより肉だけど」



テンアゲみっちょに押し付けられて、チラシを覗き込む二人。

「お、ギャル達じゃん」

ギャルが好きなチカは、何の躊躇いもなくその輪の中に入り込む。

「お、スズチカだ」

「なぁーに見てんの?」

「バレンタインの催事。みっちょが行きたいんだとよー」

「何なに?…チョコレートディスコ?」

「おうよ。何か、日本初上陸、札幌初上陸のレアなチョコレートやスイーツが売ってる催事なんだと。みっちょはこれに行きたいらしいのだが」