俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

すると、チカが失笑する。

「しかし金持ちって面白れーな。カップ麺食ったことないなんて」

「面白いって何よ…」と、颯太も笑いを堪えていた。



すると、美森が「…はい!」と手をパンと叩く。



「ちょっとそんなことよりもさー。今度の土曜日の話をしよー。部活休みだから、せづマネの試合の応援、みんなで行くんでしょー?計画たてよー!」

「おー。そうか。って、何の計画立てんのよ。応援歌?」



そんなことよりも、で話は終わった。



何だ。俺が橘グループの御曹司とか、みんなにとってはさほどデカい事でもないのか。

俺がセレブだろうが、何だろうが。



呆然としてると、颯太が耳打ちしてくる。



「…俺は、水口さんから聞いてたの。伶士が金持ちの息子だって」

「はっ?!…瞳真くんが?!」



それは、何て事実だ。

瞳真くん、あれほど言ったのに…!



「本人、気にして秘密にしてんだよ。バカだなーってさ。…俺もそう思う」

「は…」

「だって、金持ちの息子だろうが何だろうが、伶士は伶士。イケメンだけど天然うっかりさんな俺達の友達。ただそれだけだし」