俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

チカが首を傾げながら答えた。



「うーん。何かとにかくデカい会社らしいな。よくわかんねえけど」

「へー。じゃあ、伶士はお坊っちゃまなの?」

「そうなんじゃね?」



そして、全員で俺の方を見る。

あ…。



まずい。なんて答えれば…!



「まあー。北桜学園中等部から来たってだけで、何かしらお坊っちゃまだとは思ってたけどなー」

そう呟くのは颯太だが。

「え?知って…」

「うん。それに伶士、何かお上品だし。着てるモノとか持ってるモノ高そうだもんな。セレブなのかな?とは思ってた」

そう言う割には、何ら興味なさそうな態度だ。



すると、陣内は笑い出す。



「そうかそうか。お坊っちゃまだったのか。だから、俺んち泊まりにきた時、激麺と焼き弁に感動しまくってたのか。カップ麺食ったことないなんて余程貧乏なんだなと思ってたけど、その逆か」

「ひ、秘密にしてたワケじゃ」

「秘密?…だって親父が何してるかって俺達にわざわざ言う必要なくね?何かの会話の折りに知るもんだろ」



え…そんなもん、そんな程度なの?