ーーーそれは、先月のとある土曜日のこと。
ホント何年かぶりに、瞳真くんが父親の柊斗さんとウチに泊まりにきた時の話だった。
親父や母さんたちがちょっと外出している間に、俺は先日の悪霊に襲われた件、なずなが陰陽師でウチに住み込み警護をしていた件を瞳真くんに打ち明ける。
しかし、この幼なじみ。
突拍子もない、とんでもないことを言い出した。
『…思ったんだけどさ。案外、なずぽよって音宮のおじさんと何か関係あるかもな』
『…はぁっ?!な、何で?』
なずなと音宮のおじさんが…知り合い?
急に出てきたおじさんの名前にビックリする。
何で…?
その心結は何か。
動揺を隠しきれずに問いただしてしまう。
『なっ、何でっ…!』
『…え?伶士知らない?…音宮のおじさんってさー?…陰陽師でしょ。お祓いとか妖怪退治とかやってるっていう』
『えっ…』
一瞬だけ、時間が止まる。
俺の中の時間が。
音宮のおじさんが…陰陽師?!
『…ち、ちょっと瞳真くん。待って。どういうこと?』
『っつーか、知らなかったのか?おじさんから聞いてないの?』