俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

随分長々と喋ると思ったら。

随分めちゃくちゃな事言ってくれるな。



「…だから。伶士、お愛想は大事。サッカー部の評判が落ちないよう、女の子の告白は優しくあしらってね?」

「無茶苦茶な。俺を犠牲にするワケ?」

「これも部のため!…取り敢えず、来週のバレンタイン頑張って!」



は…。

バレンタインに何頑張るの?

チョコもらうのを頑張るの?

何かあるの?



あまり想像力ないんで、首を傾げる状態。

それに、チョコレートは嫌いじゃないけど、大して興味もない。



うーんと考えていると「お、そうだ」と、陣内が顔を上げる。



「そういやさー。俺、おまえらの全国大会、テレビで見たんだけどさ」

「あ、そう」

「伶士ってさ、何かの孫なの?」

「………」



何かの孫…。



一瞬、固まってしまう。



それって…。