俺とのキスがギャランティ…!



「ど、どういうつもりなんだおまえぇぇっ!」



何やら恥ずかしいのか、照れるのか、怪しく笑うギャルを不気味に感じたのか、予想外のリアクションでカッとなってしまったのか、わからんが。

ムキになってしまい、思わず声を張り上げてしまった。



しかし、そんな俺をヤツはぷっと吹き出して笑う。



「…え?何?何赤くなってんの?まさかキス初めてじゃないだろ?何純情少年ぶってんの?」

「なっ…」

「ゲロマドンナの精神世界であーんな激しいえっちこいてたんだぜ?イケメンのキスなんて挨拶みてえなもんだろ?…わぁーえんがちょー」

「………」

えんがちょって何?



しかし、今。軽くジャブをくらった。



何純情少年ぶってんの?とか…。

キスなんて挨拶みてえなもんだろ?とか…。



俺、そんな遊び人系、チャラ男みたいに思われてたの?



(……)



ガーン!

何?その残酷物語…!



俺がこんなにも赤面したり、ムキになったリアクションを取っているのは。

相手がなずな、おまえだからなのに…!