同居警護中は、小悪魔的に翻弄されることもあったけど。

…あいつ、何かエロいんだよ。

顔…すっぴんはモロに俺の好みだし(…)。

それに、頑張ってる姿を他人に見せないってのも…意地らしい。



周りを警戒しながら腹に真っ黒いモノを抱えて生きていた俺が。

ふと、素になれる瞬間があった。

…たくさん醜態晒したし。



そして、なずなと一緒にいる時間が、とても心を心地好く思えてしまう。



…本当の幸せって、自分で見つけるもの。

それを、探した時に。



自分らしく生きていくのに、おまえが傍にいてくれたら、なんて。



そんなおまえと、愛し、愛されたい。

…そこまで考えるようになった自分にも気付いた。



(………)



うっ…。

何が愛だよ。

まだ16そこらのガキんちょが。

一人で想いが勝手に走ってる状態に気付いては、恥ずかしい気持ちにさせられる。

俺もすごく好きになって、向こうにも好きになってほしいって意味です。



だけど、現実は…ちょっと厳しいものになっていた。



なずなに会えるのは、今となっては学校にいる時だけ。

だが、ウチに住み込んでいた時からも、学校ではあまり話をしなかった俺達は。

学校では仲良く話をすることもなく…廊下で顔を合わせた時に、挨拶するのみで。