俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

「………」



目を開けたはいいが、真顔のまま表情を崩さず。

それが、一層の緊張感をもたらす。



な、何か…わかったのか?

薫に起こった一連の出来事が何の仕業か、わかったのか?



そう言葉に出そうと、口を開きかけた時。

なずなが俺の方をチラッと見た。




「…これ、伶士が宮内さんにプレゼントしたモノなの?」



え…。

なっ…!



突然のぶっ込みに、フリーズしてしまう。



あ、あれ?

その事は、なずなには話してない…と、いうか。

敢えて伏せておいたことで…!



…え?え?!何で?!

何でわかっちゃったの?!



「あっ、あ…」

「っつーか、宮内さん、伶士の元カノなの?」



な、何っ!



ここ一番で、ギクッと体が震え上がった。



あれ…あれ?

何でわかった…?

薫との話、なずなにはしたことはあったけど。

俺…名前、出したかな?

だなんて、一瞬考えるも。

い、いや、今回連れてくるにあたって、何となく知られたくないから、敢えて言わないでおいたのに。