夏休みが目前に迫ったある日のこと。


その日は、奏音の誕生日プレゼントを買うために、てらっちと爽くんと、ショッピングモールに来ていた。


いくつかの服屋さんとか、アクセサリーショップを探して、ようやく奏音が好きそうな
プレゼントを見つけた。


ターコイズの石がついた携帯ストラップ。


満足して2人の元へ戻ると、たくさんの
女の子たちが集まっていた。


その中心にいる2人は、驚くほどの無表情。


堪えきれずに吹き出すと、女の子たちがこっちを向いた。


すると、何故か顔を赤くして話しかけてきた。


少し鬱陶しくなって、「あの2人と友達なんだよね。通らせてくれるかな。」と言うと、
一斉に道が開いた。


驚きながらも「ありがとう」と言うと、鼻血を出して、たくさんの子が倒れた。

慌てて声を掛けると、みんな一斉に立ち上がって、その場を去って行く。



え、本当に何だったんだろう・・・?


側で見ていた2人は、何故か大爆笑していた。


ジロリと睨むと、笑いながら謝られて、
さらにムッとした。