「みこ、ちょっとこっち向いて。」
「うん?」
「ん。体もこっち向けて。腕は緩めるから。」
「??」
「よし。じゃあ、目、瞑って。」
「えっ!」
「早く。俺今キスしたい気分だから。」
「な・・・!」
「はい、時間切れ〜。」
そう言って、甘く蕩けるようなキスを落としてくる爽。
どんどんキスは深くなって、私の息は絶え絶えになってくる。
「ふっ・・・ん・・・」
「かわいい声。あんまりそんな声出さないでよ?俺、止まらなくなるから。」
「そ・・・んな事・・・。」
キスが途切れたタイミングで息を吸うと、少し開けた口から何かを入れてくる爽。
それが爽の舌だとわかるまでに、時間はかからなかった。
私の舌と爽の舌が絡み合って、体中が甘く痺れる。
体に力が入らなくなって、爽の手を弱く掴むと、唇が銀の糸を伸ばしながら離れた。
上がった息を整える私と、何故か赤くなっている爽。
「その顔はヤバいな・・・。」
爽の呟きは小さ過ぎて、私には聞き取れなかった。