ーーー文化祭、スタート!!
放送の合図とともに、ガヤガヤとたくさんの人が入ってくる。
「みこ、変な客が来ても無視だから。」
こそっと、海俚が言ってくれる。
変な客って、どんな人・・・?
よくわからないけど、頷いておく。
「絶対わかってないだろ。ナンパとか、下手に話そうとしてくるやつに気をつけろってことだから。わかった?」
今度はちゃんと理解できた。
こんなブスにナンパとか、目がおかしいと思うけどね・・・。
今から30分後に1回目の上映が始まる。
それまではお客さんを座らせて注文を取るのが仕事。
奏音は外で宣伝、私と海俚と悠くんは中で接客という感じだ。
と、1人目のお客さんがやってきた。
「いらっしゃいませ!」
大きな声で、笑顔で、お客さんに対応する。
来てくれた女の子2人組のもとに注文を取りに行く。
「ご注文はお決まりですか?」
「あ、私は、このケーキセットにします。」
「私は、野菜ジュースでお願いします。」
「以上でよろしいですか?」
「「はい!」」
「それでは、席に座ってお待ち下さい。」
厨房の子にメモを渡すと、次のお客さんのもとに向かった。