うっわあ!!!
びっくりした〜!!!
爽くんが耳元で言うのは、すごくくすぐったく感じる。
じんわりと熱くなった耳を隠すように、
「そうなんだ・・・。」と、返す。
はぁー、爽くんのこと、意識するだけでこれじゃ心臓がもたないよ・・・。
「ねー、みこ」
「な、なに?」
「俺のことも爽って呼んで。お願い。」
お、お願い・・・ちょっと可愛い。
爽くんじゃなくて"爽"。爽、そう。
「爽、ね。」
「うん。」
・・・名前ひとつでこんなにドキドキして、大丈夫かな。
これから心臓が忙しくなりそうな予感がした朝だった。
あ、海俚が来たのは、明日から正門を通って行くって伝えるためだったよ。
あんなに顔色が悪くなるのに、頑張る海俚は
ものすごくかっこいいって思った。