その日の帰り道、寮までみんなで歩いていると、前から女子の大群がやってきた。


それを見たひのりんは顔面蒼白に、他のみんなも嫌そうな顔をしていた。


そして私たちの目の前に来ると、バッと手を出してきた。


戸惑う私たちを無視して、女の子たちは、


「未来音くん、握手してください!!」


と、言った。


ん?私だけ?


「えーっと、握手でいいんだよね?」


「はい!私たち、未来音くんのファンなのでそれだけで充分です!!」


「美女コンテスト、応援してます!」


うん、みんな眼科に行ったほうがいいね。


こんなブスを応援するなんて・・・。


まぁ、一応しておこうかな。断ったときが怖そうだし?


そう思って、100人くらいの女の子に握手と
ついでにウインクをした。


それが終わると、待ってくれていたみんなにお礼を言って、寮に帰った。