「十環さん。今日も俺の帰りを、待ち伏せですか?」
どうやら、珀斗くんのお父さんではないらしい。
「待ち伏せなんてしていないよ。今はちょうど、お客さんがいないだけ」
「いつもいつも、俺の帰りの時間に合わせて店先にいて。どうせ俺の帰ってくる時間には、写真撮影の予約を入れてないだけっすよね? 高校での明梨のことを聞くために」
「アハハ。珀斗は鋭いね。そういうところは、公星さん譲りかな?」
「親父と一緒にしないでくださいよ。気分悪い」
「で、今日はどうだった? 明梨は学校で笑ってた? 今日も可愛かった?」
赤茶色の髪をさらさらと揺らし、紳士のように穏やかに微笑む男の人。
明梨ちゃんの知り合いらしい。



