切ないメロディーが、講堂に響き渡る。
雅くんの瞳に悲しみの光が宿り、痛みを含んだしっとりとした歌声が私の心にしみわたった。
雅くんの歌は、いつも聞いた人の心にちゃんと届く。
まるで雅くん本人が、歌詞の主人公であるかのよう。
なりきることができるんだ。
アミュレットの司会をしていた時、ずっと思っていたよ。
雅くんは努力家の天才で、私が司会をするたびに、彼の魅力を半減させちゃっているなって。
もっとアミュレットを輝かせられる司会者が、他にいるはずだと。
雅くんの生歌を堪能したのは、3年ぶり。
私が逃げ出したあの日から、明らかに雅くんの歌声は成長していて。
闇に落ちていた私とは、進む方向が真逆だった。
今彼の隣にいることすら、おこがましいくらい。



