部屋に取り残されたのは
俺と明梨ちゃんと
ピスタチオグリーンのワンピース。
明梨ちゃんはワンピース入りの紙袋を
ローテーブルの上に置くと、
俺との距離を1メートルほど開け
またベッドに腰を掛けた。
「……着てほしい?」
「え?」
「雅くんは私に……着て欲しい?
そのワンピース……」
着て欲しいか欲しくないかって言ったら
100%着て欲しいよ。
でも……
明梨ちゃんが嫌なら
無理やり着てなんて言いたくない。
だってやっと明梨ちゃんが
俺だけのものになってくれたのに。
『やっぱり別れる』なんて言われたら
俺、ステージで歌うなんて
一生できないくらい落ち込むと思うから。
「明梨ちゃんは着たくないんでしょ?
それなら、ムリして着なくてもいいよ」
「私がムリしたら……」
恥ずかしそうに頬を赤く染めた
明梨ちゃん。
ムリしたら、何?
「私がムリしたら……
もっと私のこと……
好きになってくれる?」
ひぇ!!
か……かわいい……
今のセリフ、
俺の心をズバンと射抜かれたくらい
キュンキュンきた!!
なにこの、かわいすぎる甘え。
明梨ちゃんって
俺が予想もしないところで
いきなり甘えてくるよね?
胸がギューっと絞られるような
甘い胸の痛みに襲われたんですけど。
苦しい。苦しすぎる。
明梨ちゃんが可愛すぎて、胸が苦しい……



