明梨ちゃんがそんなに嫌がる
プレゼントって、何?
袋の中身が気になって気になって
しょうがない俺。
「何をもらったの?」
「教えない。
絶対に雅くんには見せたくないから」
紙袋を背中に隠す明梨ちゃんに
これ以上『見せて』と言えないでいると
恋都さんがニヒヒと悪そうな声を発した。
「明梨ね、これ着ると
すっごく可愛いんだよ。
雅くん、見たいと思わない?」
「え?」
「ピスタチオグリーンのロリータドレス。
白いラブリーレースと
後ろに大きなリボンがついていてね。
これを着た明梨って
お姫様みたいにかわいいの」
「ちょっと!恋ちゃん!」
明梨ちゃんは『絶対着たくない』って
意思表示バンバンで
恋都さんに怒っているけど。
ピスタチオグリーン?
しかも
お姫様みたいにかわいい明梨ちゃん?
見たいなぁ。
チラッとだけでいいから、見たいなぁ。
でも、そんなワガママ言えないよ。
こんなに嫌がっているのに。
着てなんてお願いしたら
即効、嫌われちゃいそうだし……
着て欲しい。
でも、明梨ちゃんに嫌われたくない。
二つの思いで葛藤している俺に近づいた
恋都さんは、
悪そうに瞳を輝かせながら
口角を上げた。
「雅くん。
こういう時は甘い声で
かわいくおねだりしてみて」
「え?」
「そうすれば明梨はね
大抵のお願いを聞いてくれるから」
「恋ちゃん!
へんなこと吹き込まないで!」
慌てたような明梨ちゃんの声を
さらりとかわし、
恋都さんはすっきりした顔で
部屋から出て行った。



