情けない俺が
心の中を占領しきっちゃいそうな時
部屋の外から陽気な声が。
「明梨~ おやつ持ってきたよ!」
明梨ちゃんの叔父さんの突然の声に
ドキリ。
あまりにビックリして
俺はつないでいた手を
頭の上までふりあげた。
明梨ちゃんは明梨ちゃんで
「入ってもいいよ」とたどたどしい声を
だしながら、
さりげなく俺との距離を広げた。
そんな俺たちの異様な空気に
恋都さんが気づかないはずがない。
「おじゃましま~す。
あれ?
おやつ持ってくるタイミング
悪すぎだった?」
「そ……そんなことないよ。
ねぇ、雅くん」
「あ……うん」
二人でごまかすように返事をしたけど。
恋都さん。
疑わしい目で俺たちのこと見てるし。
「もしかして明梨と雅くんって……
付き合っちゃったりしてないよね?」
ドキリ。
正解。鋭すぎ。
恋都さんに何か言わなきゃ。
でも……なんて言えば……
考えれば考えるほど、頭の中が真っ白。
明梨ちゃんは
困った顔でうつむいてるし。
恋都さんは
俺たちの心の中を覗くように
探偵並みに目を光らせているし。
どうしよう。どうしよう。
勢い任せに俺の口から出たのは。
「明梨さんと
お付き合いさせてください!!」



