へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


「お願いしたよね?
 俺のこと、ちゃんと見てって」


「……うん」


 頷いているのに。
 まだ、うつむいたまま。


「俺のお願い、聞いてくれないの?」


 ドロ甘な声を
 明梨ちゃんの耳に吹きかける。


 明梨ちゃんはビクンと肩を揺らすと
 ゆっくりと俺を見上げた。


 心臓がバクバクしてくれているのが
 丸わかりなほど、
 真っ赤に染まった頬。

 俺だけが映る瞳。


「お願いって……なぁに?」


 透明感のある明梨ちゃんの声が
 耳に入るだけで、
 神経がとろけそうになる。

 幸せすぎて、どうにかなりそう。


「教えて。
 俺のこと、どう思ってる?」


 明梨ちゃんは恥ずかしそうに
 瞳を床に落とすと、
 口を小さく動かした。


「……き」


 だから。

 耳まで真っ赤に染めて
 モジモジしてる姿も
 たまらないから。


「ダメだよ。
 俺の目を見て、言ってくれなきゃ」


「雅くんって……悪魔だね」


「嫌いになった?」


「ううん…… 大好き……」