へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


 明梨ちゃんは
 明らかに動揺している。


 そりゃそうだよね。

 幼馴染っていう関係は
 消そうと思って消えるものじゃ
 ないもんね。


 ましてや実家は隣同士で
 家族ぐるみで仲がいいならなおさら。


「明梨ちゃんと珀斗くんが
 笑いあってるのを見ると、
 嫌だなってすごく思っちゃう。
 でも、『幼馴染だから』って言われたら
 俺、我慢するしかないし……」


「でも……」


「二人が仲良く言い合ってるのを見て、
 『幼馴染だからしょうがない』って
 平気な顔をし続けなきゃいけないのかな
 って思ったら、
 耐えられなくなっちゃって。
 もう明梨ちゃんとはムリかもって……
 思っちゃって……爆発しちゃった……
 本当に……ごめん……」


「TODOMEKIの姫は辞めたけど……
 珀ちゃんとの幼馴染の関係は……
 どう切っていいかわからない……」


「いいよ。珀斗くんとは今まで通りで」


「え?」


「その代わり、俺が不安にならないように
 してくれない?」


「どうすれば……」


「例えば、1日100通。
 俺のスマホに『大好き』って送るとか」


「ひゃ……100通??」


 明らかに嫌そうな表情の明梨ちゃんに
 こらえ切らなくなって
 思わずアハハと笑っちゃった俺。


「明梨ちゃん、顔に出すぎだから」


「だって、100通って言ったら……」


「冗談だから。
 そんなウザいこと、さすがに頼まないよ」