へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


 めいっぱい広げた目を俺の瞳からずらし
 宙に泳がす明梨ちゃん。


 そうだよね。
 俺の言葉なんて
 まだ信じてもらえないよね?

 
「ごめん。明梨ちゃんを嫌いになった
 なんて、嘘なんだ」


「え?」


 コクリと頷く俺に
 身を乗り出すように詰め寄る明梨ちゃん。


「翠さんのことを……
 好きになっちゃったんじゃないの?」


 違うよ。全然違う。


 珀斗くんと明梨ちゃんに
 情けないくらい嫉妬しちゃっただけ。


 俺が首を横に振っただけじゃ
 明梨ちゃんには伝わっていないみたい。

 そう気がついて
 俺は弱々しい声を出した。


「どうしても……嫌だったから……」


「何が?」


「明梨ちゃんが珀斗くんの腕を持って……
 すっごく楽しそうに笑ってたのが……」


「珀ちゃんはただの、幼馴染だよ」


「それが嫌」


「え?」


「だから、幼馴染ってことが」