めいっぱい広げた目を俺の瞳からずらし
宙に泳がす明梨ちゃん。
そうだよね。
俺の言葉なんて
まだ信じてもらえないよね?
「ごめん。明梨ちゃんを嫌いになった
なんて、嘘なんだ」
「え?」
コクリと頷く俺に
身を乗り出すように詰め寄る明梨ちゃん。
「翠さんのことを……
好きになっちゃったんじゃないの?」
違うよ。全然違う。
珀斗くんと明梨ちゃんに
情けないくらい嫉妬しちゃっただけ。
俺が首を横に振っただけじゃ
明梨ちゃんには伝わっていないみたい。
そう気がついて
俺は弱々しい声を出した。
「どうしても……嫌だったから……」
「何が?」
「明梨ちゃんが珀斗くんの腕を持って……
すっごく楽しそうに笑ってたのが……」
「珀ちゃんはただの、幼馴染だよ」
「それが嫌」
「え?」
「だから、幼馴染ってことが」



