俺は耳を塞ぐ明梨ちゃんの手のひらに
自分の手のひらを重ね合わせた。
お願い。
今だけでいいから。
俺のこと、ちゃんと見て。
まるで俺の心の声が届いたかのように
明梨ちゃんは顔をあげ
潤んだ瞳で俺を見つめた。
ダメだ。
明梨ちゃんの涙で揺らめく瞳を見ると
気持ちが抑えきれなくなる。
永遠に
この瞳が俺だけを見つめて欲しいって
思ってしまう。
耳を塞いでいた明梨ちゃんの手を
そっと頬に下ろすと、
俺はその手を絶対に離したくなくて
逃がさないように手のひらでギュッと
包み込んだ。
「俺のことだけ……見てて欲しい……」
「……」
「そうしないと俺……
嫉妬で思ってもいないこと……
明梨ちゃんに言っちゃうから……
この前みたいに……」
「それって……どういうこと?」
「明梨ちゃんのことが
大好きでたまらないってこと」



