俺の目の前で涙を流す明梨ちゃんに
なんて言葉をかけていいのかわからず
うつむくことしかできない俺。
明梨ちゃんは
俺の手からピンクの手紙を奪い去ると、
止まらない涙を隠すように
顔を手の平で覆った。
「早く出て行って……
お願い……だから……」
泣き崩れるように
その場にしゃがみ込んだ明梨ちゃん。
どうしても自分の思いだけは伝えたくて
俺も明梨ちゃんの前にしゃがみ込む。
「明梨ちゃん……聞いて……」
「聞きたくない」
「お願いだから」
「もう雅くんの声なんて
一生聞きたくない!」
明梨ちゃんは
俺の声を拒絶するかのように
両耳を手のひらできつく塞ぐ。
明梨ちゃん、ごめん。
俺の声なんて聞きたくないよね?
俺のことなんて
瞳に映したくもないよね?
でもこれで最後にするから。
これだけ伝えたら
明梨ちゃんの前から消えるから。
だからお願い。
俺の気持ち、聞き逃さないで。



