「襲う? いいわけないじゃん!」
「は? お前、
明梨のこと嫌いなんじゃねえの?」
「そんなわけないじゃん!
大好きすぎて……」
大好きすぎて……苦しい。
大好きすぎて……
どうしていいかわからない。
大好きすぎて……
嫉妬の感情に押しつぶされる。
言葉に詰まる俺に
珀斗くんは人差し指で
俺のおでこを「ぴんっ!」
思いっきり後ろに押してきた。
「何す……」
「あのな、俺がマジで明梨のこと
襲うわけねえじゃん」
そんなこともわかんねえの?みたいな
呆れ顔の珀斗くん。
「明梨襲ったら
十環さんマジでやべーから。
死んだ目で日本刀振り回しそうだし。
俺、確実に殺されるな」
じゃあなんで?
明梨ちゃんを襲うなんて言ったわけ?
意味が分かんないよ。
その時、予想なんて
これっぽっちもしていなかったことを、
珀斗くんが吐き出した。
しかも
見とれちゃうほど綺麗な微笑み顔で。
「俺さ、雅になら明梨のこと取られても
しょうがねえって思ってんだよ」
え? なんで?
だって珀斗くんも明梨ちゃんのこと
大好きだよね?



