へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


「襲う? いいわけないじゃん!」


「は? お前、
 明梨のこと嫌いなんじゃねえの?」


「そんなわけないじゃん!
 大好きすぎて……」


 大好きすぎて……苦しい。

 大好きすぎて……
 どうしていいかわからない。

 大好きすぎて……
 嫉妬の感情に押しつぶされる。


 言葉に詰まる俺に
 珀斗くんは人差し指で
 俺のおでこを「ぴんっ!」
 思いっきり後ろに押してきた。


「何す……」
 
「あのな、俺がマジで明梨のこと
 襲うわけねえじゃん」


 そんなこともわかんねえの?みたいな
 呆れ顔の珀斗くん。


「明梨襲ったら
 十環さんマジでやべーから。
 死んだ目で日本刀振り回しそうだし。
 俺、確実に殺されるな」

 
 じゃあなんで?
 明梨ちゃんを襲うなんて言ったわけ?
 意味が分かんないよ。


 その時、予想なんて
 これっぽっちもしていなかったことを、
 珀斗くんが吐き出した。

 しかも
 見とれちゃうほど綺麗な微笑み顔で。


「俺さ、雅になら明梨のこと取られても
 しょうがねえって思ってんだよ」


 え? なんで?

 だって珀斗くんも明梨ちゃんのこと
 大好きだよね?