「っていうかさ、いいわけ?」
「マトイ。いいって何が?」
俺の質問に答えるように、講堂を指さしたマトイ。
「このままだと明梨の母親に、俺たちのライブが乗っ取られるんじゃねえの?」
そうだった!
またまた忘れてた!
今はアミュレットライブの、真っ最中だった!!
「そんなの、僕やだよ。かわいい子がたくさんいたのに。僕のこと、忘れられちゃうじゃん」
春輝の頭の中。
一生、理解できそうもないよ。
同い年で、いとこ同士なのに。
「明梨ちゃん、司会やってくれるんだよね?」
「うん……自信……ないけど……」
さわやかな笑顔の綾星に、おどおど気味で答えた明梨ちゃん。
マトイのぶっきらぼうの声が続く。



