上半身が地面と水平なほど、深々と頭を下げた明梨ちゃん。
「明梨ん。体柔らかすぎでしょ?」
アハハと笑う春輝に、見下すような瞳で突っ込みをいれるマトイ。
「春の頭ん中、いつも楽しそうでいいな」
春輝はマトイの突っ込みなんて無視。
マトイを無視できるなんて。
その図太い神経も、本当に尊敬する。
「明梨んがいなくなって、淋しかったんだよ。ね、マー君」
「明梨がいなくて淋しいなんて思ったこと、1度もねえし」
「そんなこと言って。明梨ちゃんがいなくなったの、キツイ態度取りすぎたせいかもって、マー君、落ち込んでたじゃん」
「は? 人生で落ち込んだことさえ、1度もねえんだよ。俺様は」
「落ち込んでたよ~ 僕、見たもん」
「いつ見た! どこで見た! は? 今すぐ言えんのか? 言えねえだろ!」
マトイと春輝の会話って、いつ見ても子供っぽいよな。
さっきまで不安げな表情を浮かべていた明梨ちゃんも、二人を見て吹き出すように笑っている。
良かったぁ。
中学の時みたいに、明梨ちゃんが俺たちの輪の中で笑ってくれて。



