へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


上半身が地面と水平なほど、深々と頭を下げた明梨ちゃん。


「明梨ん。体柔らかすぎでしょ?」


アハハと笑う春輝に、見下すような瞳で突っ込みをいれるマトイ。


「春の頭ん中、いつも楽しそうでいいな」


春輝はマトイの突っ込みなんて無視。


マトイを無視できるなんて。

その図太い神経も、本当に尊敬する。


「明梨んがいなくなって、淋しかったんだよ。ね、マー君」


「明梨がいなくて淋しいなんて思ったこと、1度もねえし」


「そんなこと言って。明梨ちゃんがいなくなったの、キツイ態度取りすぎたせいかもって、マー君、落ち込んでたじゃん」


「は? 人生で落ち込んだことさえ、1度もねえんだよ。俺様は」


「落ち込んでたよ~ 僕、見たもん」


「いつ見た! どこで見た! は? 今すぐ言えんのか? 言えねえだろ!」


マトイと春輝の会話って、いつ見ても子供っぽいよな。

さっきまで不安げな表情を浮かべていた明梨ちゃんも、二人を見て吹き出すように笑っている。


良かったぁ。

中学の時みたいに、明梨ちゃんが俺たちの輪の中で笑ってくれて。