へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


気が動転しすぎて、目の前がグルグル。

何か言わなきゃ。

嫌われない言葉。 

なんだなんだ……


考えても考えても、正解なんて出てきてくれなくて。

これは?って思い浮かぶ度に、『ブー』っと不正解音が頭に響く。


その時、恥ずかしさを隠すように、俺の胸に顔を押し当てたままの明梨ちゃんがボソリと呟いた。


「お守りって……ストップウォッチのことだったのに……」


ひえぇぇぇ!

それのことだったか!

確かにそうだよね。


だって俺が、明梨ちゃんにストップウォッチを手渡した時

『これが明梨ちゃんにとって、最高のお守りになりますように』

って伝えたし。


今頃思い出しても、もう遅すぎだよ。

ストップウォッチを欲しがっている明梨ちゃんに、キスしちゃったんだから。


どうしよう。

俺、嫌われたかも。

今ので完全に。