気が動転しすぎて、目の前がグルグル。
何か言わなきゃ。
嫌われない言葉。
なんだなんだ……
考えても考えても、正解なんて出てきてくれなくて。
これは?って思い浮かぶ度に、『ブー』っと不正解音が頭に響く。
その時、恥ずかしさを隠すように、俺の胸に顔を押し当てたままの明梨ちゃんがボソリと呟いた。
「お守りって……ストップウォッチのことだったのに……」
ひえぇぇぇ!
それのことだったか!
確かにそうだよね。
だって俺が、明梨ちゃんにストップウォッチを手渡した時
『これが明梨ちゃんにとって、最高のお守りになりますように』
って伝えたし。
今頃思い出しても、もう遅すぎだよ。
ストップウォッチを欲しがっている明梨ちゃんに、キスしちゃったんだから。
どうしよう。
俺、嫌われたかも。
今ので完全に。



