へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目



俺はへたれを消し去る魔法を、かけられてしまったらしい。

気づいたときには、明梨ちゃんを思い切り抱きしめていた。


「ひゃ!」


肩をびくつかせた明梨ちゃんの頬を、俺の胸にきつく押し当てる。


お願いだから、逃げないで。

俺は今、大好きな子の温もりを感じたくて、しょうがないから。


「絶対にトップアイドルになるから。約束するから。一番近くで、俺のことを見ていて欲しい」


俺の胸元で、明梨ちゃんがコクリと頷いてくれたのが分かった。

ダメだ、幸せで昇天しそう。

明梨ちゃんを連れ去りたい。

誰にも邪魔されない場所で、ずっと抱きしめていたい。


講堂の外なんかにいたら、誰に見られるかわからないし……


って、忘れてた!

明梨ちゃんしか目に入ってなくて、すっかりと!

今まさに、学園祭ライブの真っ最中だ!!