みんなからもらった勇気。
さっきまで、俺の胸の中でパンパンに膨らんでいたはずなのに。
いきなりプシューって、逃げていっちゃった。
お願い、今すぐ戻ってきて。
その勇気がないと、この状況を乗り越えられそうにないから。
俺が立つ外廊下のずっと先。
カフェラテ色の髪を揺らしながら、俺の方に走ってくる子が見える。
顔なんてはっきり見えなくても、ちゃんとわかるよ。
大好きな子のシルエットを、俺が間違えるはずがない。
明梨ちゃんも、俺に気づいたらしい。
走る足を緩め、ゆっくりと歩きだした。
恥ずかしそうにうつむきながら、一歩一歩俺に近づいてくる。
それなのに……



