「桃華さんと仕事で一緒になった時に、名刺貰っただろ? さっきのリハの後にその番号に電話して、アミュレットの司会に明梨ちゃんが戻ってくるのを手伝ってほしいって、ダメもとでお願いしてみたわけ。速攻で来てくれたからね。娘LOVEが強すぎだな、あの母親は」
「でも明梨ちゃんは……」
「雅さ、目、悪すぎなんじゃねーの?」
俺と綾星のやり取りに口をはさんできたのは、あきれ顔のマトイ。
「俺はしっかり見えてたぜ。明梨と母親が仲直りするところ」
ステージが始まる前に、マトイが教えてくれたよ。
講堂の一番後ろに、明梨ちゃんが立ってるって。
遠すぎて、明梨ちゃんがどんな表情しているかまではわからなかった。
マトイの視力、人間離れしすぎ。
まっ、当たり前か。



