「明梨、うちに帰ってくれば?」
「イヤ、恋ちゃんが寂しがるから」
「あら? あの人は、ロリータがあれば生きていけるわ」
「そんなことないよ。いつも目をウルウルさせて、『明梨おねがい~』って頼ってくるし」
「恋兄なりの、わかりにくい優しさね。明梨がホームシックにならないように、甘えたふりをしてるのよ」
「私、子供じゃない」
「それに恋兄は、百目家で一番強いから安心して」
「元総長のおじいちゃんや、龍ちゃんより?」
「いつもニコニコ笑顔で隠しているけど。中学の時なんか、ある暴走族を一晩で壊滅させたからね」
「そんなわけ……」
「恋兄、一人でよ。ま、今はその時の鬼のような姿は、見せなくなったけど」
私、そんな恐ろしい人と暮らしていたんだ……
でも今の恋ちゃんは、叔父さんのくせに甘えん坊で。
頼りないくせに、いざって時に助けてくれて。
大好きでしかたがないんだけどね。



