神様、これはあの時の罰ですか?

アミュレットライブの本番。

ステージから逃げ出した私への復讐ですか?


何もかも翠さんには勝てない。

自分でわかっていますから。

この場所から、私を逃がしてください。


心からそう願っていると、翠さんのさわやかな声を合図に、アミュレットのみんながステージに登場した。


巻き起こる歓声。

黄色い声。

ピンクの悲鳴。

地を這うような男子の太い声援まで、講堂内は渦巻いている。


そして曲が流れると、アミュレットのみんなが歌って踊りだした。


遠くからでも、はっきりとわかるよ。

私がみんなの前から逃げ出した3年前から、歌もダンスも格段にうまくなっているって。


私だけだね。

情けなく背を丸め、後ろに進んでいたのは。