さすが綾星。
俺への扱い、慣れすぎだよ。
赤ちゃんの頃からずっと一緒で。
俺は綾星に頼ってばっかり。
『これからも見捨てないで。へたれな俺のこと』
な~んて、彼女みたいなこと思ったりして。
「雅、ひとつ言っておくからな」
「ん?」
「学園祭ライブで情けない顔してステージ立ったら、お前とはアイドルやらねえから」
わかっているよ。
子供の頃から、俺たちの父親にさんざん言われてきたもんね。
目の前のお客さんをがっかりさせるくらいなら、ステージに立つなって。
「了解~~ あやあや!」
「春の真似、すんじゃねー」
吐き捨てた綾星の声に、俺は笑いをかぶせて。
また綾星が、俺の頭をパコンパコン叩いて。
「雅、控室に急ぐぞ」
「あぁ」
俺は綾星と一緒に、講堂を飛び出した。



