「雅の歌聞いて、良い歌詞じゃんって思ったよ」
「……ありがとう」
「歌ん中で、緑の物が大好きってウザいくらいにアピってたじゃん?」
「……うん」
「お前の気持ちを知ってる俺でも思っちゃったし。『雅は翠ちゃんが好きなのか?』って」
誰?
……って
司会の翠さん??
なんでなんで?
緑色イコール翠さんになるの?
名前ってこと?
そっ、そんなぁぁぁぁ……
明梨ちゃんに誤解されてるってことだよね?
俺が好きなのは、翠さんだって。
「どどど、どうしよう……綾星ぇぇぇ」
「雅はさ、誤解されたままでいいわけ?」
「嫌だけど……もう嫌われちゃったし……」
俺の情けない言葉を聞いて、海の底に届くくらい深いため息を吐いた綾星。
がらりと表情を一変させ、頼りない弟を見るような優しい瞳で俺を見ると、春風のような柔らかい声を発した。
「しょうがねーなぁ。幼馴なじみのこの俺が、何とかしてやるから」



