へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


目を床に伏せ、唇をギューっと強くかみしめている明梨ちゃん。

瞳に涙が光り、一雫だけスーッと明梨ちゃんの真っ白な頬をつたう。


泣いてるの?

俺が泣かせたの?


戸惑いでオロオロな俺。

明梨ちゃんは、固く結んでいた口をゆっくりと開いた。


「この学園に来て欲しくなかったよ……雅くんには……」
 

え?


その言葉の意味、俺は理解できるのかな?


脳をぐちゃぐちゃに潰されたみたい。

その意味を理解できない。

いいや、理解なんかしたくない。


ぐちゃぐちゃな脳でも、はっきりとわかるから。

俺は明梨ちゃんに、拒絶されているって。


大好きだったカフェラテ色の髪が、俺の頬をサラッと撫でた。


『行かないで……』


心の中でつぶやいたけれど、引き留める勇気はなくて。

明梨ちゃんは俺の横を通りすぎると、講堂から出て行ってしまった。