へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目



麻帆ちゃんは私の横の席だし、見られちゃったかな?

泣きそうな顔で、私が雅くんにストップウォッチを返しているところ。


でもお願い。

今はそうっとしておいて。

教室でなんか泣きたくないの。

誰かに優しくされたら、惨めな泣き顔をみんなにさらすことになっちゃう。


私は顔を机にくっつけたまま、なんとか声を絞り出す。


「……麻帆ちゃん、今……話しかけないで……」


「……わかった」


「……っ、ごめんねっ」


「こっちこそ、空気読まなくて悪かったね」



麻帆ちゃんが謝ることじゃないのに。

雅くんを好きになって、勝手に傷ついている私のせいなんだから。


この時私は、自分のことが更に大嫌いになった。

大好きな友達なのに……

顔を見て「ごめんね」も言えないなんて……